ニュースピックアップ
ニュースピックアップ

小水力発電データマップが好評 県、参入促進へネット公開

 川の流れ落ちる勢いなどを活用する「小水力発電」を促すため、県がインターネット上で公開しているデータマップが好評だ。全国に先駆けて導入後の2年間で17万件超のアクセスがあり、国が後援するコンテストでは入賞。同様の取り組みは県外にも広がりそうだ。
 県が2015年1月から公開している「とちぎ小水力発電!基礎データマップ」。流量観測所のデータをもとに、民間の参入を後押ししようと県内の河川88カ所の流量などが見られる仕組みだ。「小水力」はおおむね1千キロワット以下を指し、2地点間や砂防ダムの落差を利用する場合はデータマップで出力も計算できる。
 データマップには地図が表示され、地点ごとの流量や標高値、漁業権の所有者などが閲覧できる。流量観測所を選ぶと10年分の流量データが見られる。河川や農業用水などのエネルギーを活用する小水力発電では最近、砂防ダムを活用した発電が注目されており、砂防ダムの位置や種類、高さも確認できる。
 全国初の試みでアクセスが多く、民間事業者から県への問い合わせも多い。こうした点が評価され、データマップ構築と公開に対し、一般財団法人・新エネルギー財団が主催する今年度「新エネ大賞」(経済産業省後援)の新エネルギー財団会長賞に選ばれた。
 県外の自治体が導入の検討を始めたほか、「全国版」をつくる動きもあるという。県地球温暖化対策課の担当者は「東日本大震災後、小水力発電は安定した再生可能エネルギーとして関心が高い。データを毎年更新し、正確な情報を伝えていきたい」と話す。
 アドレスはhttp://www.pref.tochigi.lg.jp/d02/tochigi-hydropowermap.html

PAGE TOP