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幸島のサル、対岸に行かないで 再び陸続き、地元住民が監視 /宮崎県

 イモ洗い行動で知られるサルが生息する幸島(こうじま)が、昨年に続いて串間市の対岸と陸続きになっている。風で運ばれた砂がたまったためだ。昨年は陸続きの間にボスザルのケイ(14歳)が行方不明になり、その後、島に新しいボスが誕生した。再び陸続きになり、サル界の地殻変動が起きるのか、関係者は固唾(かたず)をのんで見守っている。

 幸島は日本の霊長類学発祥の地。国の天然記念物のニホンザル約100匹が生息する。通常は対岸から300メートルほど海を隔てて離れているが、昨年は風で運ばれた砂がたまり、春から8月の台風で砂が流されるまで、一時陸続きになった。
 この間、対岸と島を行き来していたケイが行方不明になった。京大野生動物研究センター幸島観察所は、目撃証言などから対岸に取り残されたと判断した。
 串間市によると、今年も年明けから島の周りに砂がたまり始め、3月には歩いて渡れるようになった。今年は砂が多く、昨年は陸続きにならなかった海岸付近のサルのエサ場にも砂がたまっている。
 市は再び「離島」するサルが出かねないと、昨年に続き、4月から監視員を配置。日中の干潮時を中心に、市が委託する地元住民9人が1、2人ずつ交代で監視にあたっている。
 島では、ケイが行方不明になって数カ月たった昨秋、ナンバー2のシカ(10歳)が10代目のボスに就任したことが、エサをめぐる観察所の行動観察などからわかった。
 観察所によると、新ボスのシカは、メスザルのトップ・シデ(13歳)の弟で「おぼっちゃま育ち」。腕っ節と好奇心が強かったケイと違って温厚だという。対岸に興味を示す様子もなく、のんびりと暮らす。
 砂はいまも島周辺にたまり続ける。観察所職員の鈴村崇文さん(43)は「ケイがこの機会に島に戻ってくる可能性は否定できない。だが、戻ったとしても群れに受け入れられるかどうか、想像がつかない……」。
 市生涯学習課の担当者は「砂をなくすのは人の力ではどうにもならない。今年も台風に頼るしかないのだろうか」と話している。

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