棚田に感謝のともしび　東峰　／福岡県

　「日本棚田百選」の一つ、東峰村宝珠山の「竹の棚田」で９日夜、あぜ道に並べたトーチに明かりをともす「棚田の火祭り」が催された。約１２００本のトーチの火が水面に映え、訪れた約１千人が幻想的な景色を楽しんだ。
　「竹の棚田」は宝珠山竹地区の標高差１６０メートルの急斜面約１１ヘクタールに、約４００枚の棚田が連なる。火祭りは、地元の竹地区棚田景観保全委員会が田植え直後の時期に催し、１０回目だ。
　昨年の九州北部豪雨では、川沿いの一部の田が濁流にえぐり取られ、まだ復旧途上。一方、流木や土砂が流れ込んだ多くはボランティアの協力で何とか作付けできるようになった。
保全委員会の伊藤英紀会長は「竹地区が元気な姿を見てもらい、支援への感謝を伝えようと準備した。にぎわってよかった」と話した。