19.3.3玉原パトロール報告「積雪少ない、3月下旬の様相」

環境センター(19年3月3日)

環境センター(17年3月4日)

マメホコリ

マメホコリの胞子を飛ばす!

深い爪痕が刻まれる
群馬・玉原高原は例年に比べて気温が高くて雪も少ないようです。3月3日に現地を訪れた「利根沼田自然を愛する会」副会長の古見満雄さんからパトロール報告が届きました。「変形菌」探しに熱中したり、ツキノワグマの爪痕を見つけたりした活動の様子を紹介します。
雪面はバリバリで、歩きやすくなっています。ただ雪が少なく3月下旬の様相です。
センターハウスまでの道路除雪が済んでいますが、例年ならば、まだまだ降雪で埋まるはずですが本年は気温が高く、どの様になるのでしょう。
環境センターに向かう途中に「ブナの湧き水」がありますが、雪が少なくカエルの石像が見えていました。それは雪の下で氷柱に囲まれて、春が来るのを祈っているようでした。
環境センター前で積雪1m10cmです。2017年3月4日の画像も添付しますので、本年の雪の少なさが解ると思います。
尼ケ禿山を目指しました。標高が高くなるにつれ気温が下がるのが解ります。急斜面でスノーシューが下方に流れるのを苦戦しながら何とか山頂にたどり着きました。ここ数日は風がきつかったのですが、お日様は望めませんが風が穏やかだったので、快適な歩行でした。
昨年から、キノコでもカビでもないアメーバー動物の「変形菌」に我々は熱くなっているのですが、当然本日も変形菌探しに没頭してしまいました。玉原は変形菌が多く、シロジクモジホコリやマメホコリが確認できます。しかし、胞子を何時飛ばすのかが理解できていません。それでもマメホコリを押しつぶしたら、ホコリ(胞子)が飛び出してくれました。この胞子が発芽すると「アメーバー」が生まれるのです。
湿原の南側斜面で数多くのクマ棚を確認できます。ブナ平との鞍部ですが活発にツキノワグマが活動していた様子で、ブナの幹に深い爪痕が刻まれていました。
あまりにも観察対象物が多いために、気が付きましたら16時が過ぎていました。雪が降り始めスキー場もクローズになりそうです。冬季の散策は15時には駐車場に戻らなければいけないと思っていますので、本日は少し反省でした!!
古見満雄
群馬県自然保護指導員 国有林野保護監視員
Nacs-J 自然観察指導員 森の博物館玉原楽迎員
利根沼田自然を愛する会 副会長