緑の情報アラカルト
雪の中でセンサーカメラのデータ収集作業 群馬・玉原高原は銀世界

センサーカメラデータ収集
群馬・玉原高原から本格的な雪の便りが届きました。11月23日に現地を訪れた古見満雄さんらによる雪の中の活動報告を紹介します。
本日は、県立自然史博物館よって玉原に仕掛けてありますセンサーカメラのデータ収集とバッテリー交換作業です。

コマユミ
本年は降雪が遅く、前日までは雪のない玉原での作業になると予測していましたが、何と本格的な雪になりました。

オオアカゲラ
そんな中、自然を愛する会のサポーターが集まり、12台のカメラポイントを廻りました。
朝、環境センターの温度計は-7℃を指しています。雪が積もるために、車を4輪駆動にして初スタッドレスタイヤ走行となりました。
周辺の木々に雪が積もって行きますが、この時期はまだ木の実の色が残されているために凍り付いてもきれいに着飾っているようです。

変形菌の仲間
データ収集作業中、雪が降っています。体も冷え、指も凍えそうですが、カメラにツキノワグマ等の野生動物が写っているのを確認すると、寒さを忘れ歓声が上がりました。
遙か遠くでキツツキのドラミングが聞こえてきます。超ロングレンズで確認するとオオアカゲラでした。群馬県レッドデータリストでは「情報不足」となっている稀な種です。
それと変形菌との出会いもありました。胞子が発芽すると「粘菌アメーバー」が生まれ、移動しながら育って行くという、動物のような菌類です。胞子を飛ばす「子実体」は3mm程の個体から大きなもので5~6cm程の不思議な世界を持っている菌なのです。
これから厳冬期に入っていきますが、まだまだ玉原は魅力を隠しているようでした。
群馬県自然保護指導員 国有林野保護監視員
Nacs-J 自然観察指導員 森の博物館玉原楽迎員
利根沼田自然を愛する会 副会長
古見満雄