ブックガイド

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●カラー版 東京の森を歩く

福嶋司 著 講談社(講談社現代新書) 本体980 円+税

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東京には森が少ないと思っている人は多いようだ。実際、その森林率(2012年現在)は36%で、全国の67%と比べると随分低い。しかし、東京の森の最大の特徴は、その多様性にある。確かに、東京湾に面した0m 地帯から標高約2000m の山岳地帯まで、さまざまな環境条件のもとに森が成立している。そして、都心の森の多くがかつての大名屋敷跡であり、郊外の森にも開拓や信仰の影響が深く及んでいるので、人の営みの中で多様な森が形づくられてきたのも、また確かなことである。

だから東京の森を理解するには、樹種や地形、気象などに目を向けるだけでなく、「人々の歴史を重ねて観察することが近道である」と著者は指摘する。紹介されている28カ所に限らず、それぞれの魅力を備えているだろう他の森も訪ね歩きたくなった。

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