ブックガイド

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●島の鳥類学 南西諸島の鳥をめぐる自然史

水田拓・高木昌興 共編   海游舎   本体4800円+税

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島にくらす鳥のふしぎを伝える

「アカヒゲは今も種分化しつつある」「シジュウカラやヤマガラが方言を使っている」「リュウキュウアカショウビンは発砲スチロールの塊に巣をつくる」「オオミズナギドリは亜熱帯で小さくなっている」などなど、どれもこの本を読むまで知らなかった。最近の研究成果が詰め込まれており、厚い本なのに一気に読み進めた。

舞台となった南西諸島は地殻と海水準の変動により、島が周囲の島とつながったり、時には海で分断されたりと、数百万年にわたる複雑な地史をたどってきた。そのため豊かな生物多様性を誇り、多くの固有種が暮らし、新しい行動パターンも生じているのだから、研究者には魅力的な場所に違いない。ここにすむ鳥たちには、まだ誰も気付いていない不思議が隠されているだろう。その解明に挑む若い研究者たちの意気込みが伝わってくる。

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